氷見音頭を探す:ブリスマス覚書き

投稿者: | 2018年4月10日

友人が『氷見音頭』の音源を探している。
かつては、12インチCDになったりもしており、何処にでも残っていそうなものだが、氷見市の様々な機関に問い合わせても、何処にも残っていないとのこと。
Youtubeにも上がっているのは1本だけで、これも部分的な生演奏の動画だった。
新たな曲が作られたり、氷見音頭自体も、民謡協会が生演奏する様になったりしているせいもあるだろうが、ずっと繰り返し聞いていた音源が失われているということに、驚きを感じている。
レコードやCDを持ってるよ!ということがあればお声がけいただきたい。

その時の話題で、『氷見音頭』の三番目が聞き流されているという話しがあった。

氷見はよいとこ また誘われて
君と島尾の 遊園地
田子の白藤 アレサ白藤  ゆれかかる

この「君と島尾の遊園地」という部分を、「氷見と島尾の遊園地」と誤解している人が案外多いのではないかということだ。
盆踊りのために聞かされて耳慣れすぎているので、かえって確認されないままききながされている可能性は高い。
身近な周辺地を意識させる素晴らしい歌詞で、「また誘われ」、たおやかな白藤が「ゆれかかる」など動きとしても完了するところなど、ここまで美しく「何度目かのデート」を予想させる歌詞は、なかなか無いものと思う。

氷見音頭の作詞家の高橋掬太郎は、歌そのものの研究者としても精力的に活動しており、著書「日本民謡の旅」の取材のためにも、一度ならず氷見を訪れている。
後に発見された覚え書きで、ブリスマスについて、「祭りと一緒に絶えてしまった民謡の様なものがあったそうだが、元々一般に唄われるものではなかったらしく誰も覚えていない。ほんの数十年のこととはいえ記録も無いのは惜しい」といった内容のメモを残している。

知られていたものが忘れられ、失われるプロセスは何処にでもある。


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