卵の中身

投稿者: | 2018年7月22日

むかしむかしあるとことに、ひびの入った卵がありました。
卵からはかすかに歯車の音がするので、おそらく中には機械式の何かが入っています。
卵はずっと、何かの鍵ではないかと言われていました。しかし、同時にそれは、極めて不確かな推測に過ぎないとされ、多くの人にそのことを広めるのは、はばかられてきました。
ある時、卵を安置している博物館の博士のカバンの中から小人が出てきて、卵についてのあらゆる研究や推測について、博士に誤りを指摘する。そんな事件があったのです。
その事件は、博物館の博士たちにとっていきなり蜂に刺されたかの様な衝撃でした。
小人と直接話しをしなかった博士たちは、隠してあった蜂蜜をすっかり盗み食いしていく熊の後ろ姿を見送る様な、熊と鉢合わせしないで良かったのか、これからどうしたらいいのか。そんな気持ちになりました。
さて、小人の指摘に従って、探検隊が編成され、海の向こうにある秘密の場所に向かって出発することになりました。
その探検で、卵についての様々な発見があり、小人の説は概ね正しいことは証明されたのですが、それでもまだ、卵の全てが解明されているわけではありません。
ただ、とんでもないインチキな推測や、突飛でいかがわしい説は廃れてしまいました。研究は今も続いていて、卵の中からは静かに歯車の音がしています。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です