メガネをなくした男

投稿者: | 2018年7月23日

むかしむかしあるところに、慌ててメガネを探している男が居ました。
なぜなら、男はたった今、矢で胸を貫かれそうになったからです。
おそらくは塔の上から狙われたのですが、偶然、飛んできた矢を避けることができて、それで慌ててメガネを落としてしまったのです。
なにはともあれ、早々にここから逃げなければなりません。
メガネを諦めた男は、とにかく塔から離れようとしますが、なにせよく見えないもので、何かの卵に傷を付けてしまいました。
「ちょっと、なにすんだよ!」
と、蛇が男に文句を言います。これは蛇の卵でした。
男は蛇に謝ろうとしますが、その間にも矢は容赦なく射込まれてきます。
しょうがないので男は、卵と蛇を持って、とにかく矢から逃げることにしました。
小川の橋を越えたところで、ようやく矢が飛んでくることは無くなりましたが、さて困った。
蛇も助かったとは言ってくれましたが、そもそも狙われていたのは男で、蛇はずっと静かに暮らしていたのだと言います。
なにがどうなっているのかもわからないままなので、助かったからって祝杯をあげる気分ではありませんでした。
男と蛇がこの後どうしたのかは、謎ですが、卵は無事だった様です。



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