先日、この辺になにか見所はないかと聞かれて、寒かったこともあって、休憩するならもう少し向こうにある「砂時計」とか「琥珀物語」とかが地元喫茶店って感じで渋いですよ。と、勧めて、話を終わらせてしまった。
実際に両方お勧めなので、それはそれで良いのだけれど、どうして冬の越の潟を忘れていたのか、同じ失敗を繰り返さないために備忘で書く。
冬、越の潟に降り立ったことはあるだろうか。
富山県西部在住だけど未体験だという人がいたら、ぜひ体験してみてほしい。富山県在住でない人には富山県に来たらできる稀有な体験として、記憶していただき、富山においでの際には、ぜひ体験してほしい。
「越の潟」は地球上に存在している最果てのひとつで、おそらく最も手軽に体験できる最果てではないかと思う。みぞれ混じりの冬空の日なんて、とにかく最高なことこの上ない。
JR高岡駅と射水市の越の潟の間を結ぶ万葉線は15分に1本運行している。
内川界隈で散策しているなら、とりあえず万葉線の駅に行けば、高岡に向かう車輌を見たりしているうちに電車が到着するので、延々待っている気もしない。
向かうのは「新町口」でも、「クロスベイ前」でもいいだろう。余裕があったら「庄川口」から見える川と鉄橋の風景がとても良い。
文章で説明してもまだるっこしいので、写真を撮ってきた。
この鉄橋を、車輌が渡ってくるところを想像して、いてもたってもいられなくなったら、迷わずここに来ていただきたい。
低床の車輌が来たらモダンなイメージ。普通の車輌が来てもレトロだ。そこから越の潟に向かえば、巨大な新湊大橋と渡し船の待合所がある最果ての地が待っている。
この最果ては一筋縄ではいかない。なにせ、終着駅のさらに先に渡船がある。もう一枚向こう側のある最果てなのだ。
新湊大橋がなかった頃は本当に最果て感がただごとでなく、渡し船を待って向こう岸の堀岡側に渡り、そこから即戻るのではなく、一度渡し船が帰るのを見送って、再び渡船がこちらに来るのを見てから越の潟側に戻るというのが定番の満喫コースだった。
現在は、堀岡まで行って渡船を見送ったら、新湊大橋の歩行者専用道路「あいの風プロムナード」を歩いて帰ってもよし、渡船を待ってもよし。
とにかく体験の密度が濃いので、寒いけど最果てなのでお勧めと、この最果て体験をお勧めしたい。季節は問わないが、やはり、渡し船に乗る雰囲気は冬が最高だ。